- 2010年2月16日 22:04
- ひとり言
あなたは、赦せるだろうか。
27年自分を投獄した相手を。
それをやってのけた人が、いる。(中略)
Forgiveness is our greatest weapon.
27年の受難ですら、この人にとってはそうなのだ。この人に笑顔で「赦せ」と言われて断れる人などいるだろうか。この人はそれを熟知した上で活用しているのだ。
(中略)
ネルソン・マンデラは、人である。だから人である我々には、「おれには出来ない」という言い訳は成り立たない。偉人の存在意義は、まさにそこにこそある。
神では駄目なのだ。
人が、人になさねば。
小飼弾氏の映画評を引用しました。
さすがに物書きだけあって、わかりやすい映画評です。
大いに共感。
なぜ、マンデラ氏が人でありながら人を赦すことができたのか?
先のコメントでも書きましたが、マンデラ氏は傑出した「メタ認知」能力を持っていると考えるとわかるように思いました。
自分自身を自分から離れた視点から客観的に分析、理解できるようになると自分自身がこうあるべきという姿に自分自身を当てはめ、自らその姿を演じきらせてしまうことができるのではないか。言わば「自分騙し」を自分自身の意志で自在に制御できる能力。
「自分騙し」というのは、自己防衛のために誰もが無意識に使っているはずで、極端な例では「ストックホルム症候群」と呼ばれる精神状態。自分に危害を与えている相手に特別な依存感情を抱くというのも自己防衛本能から来るひとつの「自分騙し」なのかなと解釈できます。
切り替えが早いとかオンとオフの使い分けがうまい人と言われる人は自分で自分を上手に騙せる人。まじめで自分に正直な人がメンタルで問題を抱えやすいのは自分騙しができないからじゃないかなと思います。
小飼氏はこう書いています。
彼が凄かったのは、それを「断腸の思い」でやったことではなく、喜んで、笑顔でやったこと。これは映画の中だけの話ではない。"Nelson Mandela"で画像検索してみると、ほんといつも笑顔なのだ。天才、だからなのかも知れない。しかしこの人がそれを「天然」ではなく「心がけて」やっていたことは台詞の端々からも伺うことが出来る。
完璧に、あるべき自分を演じきることができれば、それは自分自身にとっても「真実の自分」であり、周囲からもそう見えることでしょう。
マンデラ氏は長い牢獄生活の中で自分自身と深く長く向きあうことで高度なメタ認知能力を獲得し、自分の感情を制御する術を覚えたと言えるのかと思いますが、その状況の中でそんなことができたというのが、偉人たる所以。
頭ではわかったような気分になっても、それができないのが私のような凡人です。
ただ、できないまでも「心がける」ことはできる。
そう心がけ続けたいと思います。
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